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GBWC2019ファイナリスト!イラスト風モデラー リューノさんにインタビュー!

2020年2月20日

こんにちは。

ネット上で活躍されてるモデラーさんへ
インタビューシリーズ第2回目!

今回ご紹介するモデラーさんは
GBWC2019ファイナリストにも選ばれた
イラスト風モデラーのリューノさん!
色々お話を伺って見ました。

リューノさんが自分の作品や制作にかける熱い想いを
お聞きしてみようと思います!

ではさっそくいきましょう!

 

1.リューノさんについて

―まずは簡単な自己紹介をお願いします。

皆様、こんにちは。こんばんは。リューノと申します。
自称「今日さん」の弟子です(笑)


―モデラー歴は何年ですか?

初めて製作したのが初代1/144シャア専用ザクで
幼稚園に入る前の4歳に作りました。

RG・Zガンダムの艶消しスプレーの白化失敗が原因で
プラモ製作を約5年中断しておりましたが
本気でプラモ製作をやろうと思ったのが2年前からです。


―リューノさんの作風について詳しく教えてください。

当初は普通にディテールアップさせる様な
ガンプラ作りを行おうと思っておりましたが
イラスト風模型の作品に出会って全てが変わってしまいました(笑)
まさかの筆塗り全塗装モデラーとなりました。


―イラスト風模型に目覚めたきっかけを教えてください。

ガンプラ製作復帰して以降の事なので約2年前なのですが
実はヤフオクに出品されていたZガンダムのヘッドディスプレイベースを
アニメ塗りした作品を偶然見かけたのがきっかけでした。

こういう表現のガンプラがあるのか!と衝撃を受けて
その後、色々と調べていくうちに「GUNSTA」を発見して
そこで「今日さん」「ソネさん」「館長さん」という
イラスト風なガンプラを作るモデラーさんを知りました。

特に今日さんはイラスト風塗装の方法も当時のGUNSTAで紹介してくれていて
それを参考に初めてイラスト風塗装で製作したのが
「HGUCガンダム」でした。
https://gumpla.jp/hg/4031 (外部リンク:GUNSTA)

これも…実は自分のHP開設記念日と同じ日にアップしようと
準備していたら…その記念日前日にGUNSTAがアクセス不能となり
まさかの休止になりました…
今となっては良い思い出です。
今では無事にGUNSTAも運営復活しておりますし。


―リューノさんはイラストも描かれますよね。
絵を描き始めたのはいつ頃からですか?

子供の頃から、いわゆる絵の上手い子でした。
今使っているアイコンも弟が祖母から誕生日プレゼントで貰ったぬいぐるみを
僕が5歳頃に描いたものを記念に使っています。

ただ、絵を仕事に出来るほど巧くはなかったので
HP開設時に筆ペンで模写したりしていた程度です。
ツイッターを始めて久しぶりに筆ペン絵をたま~に描くようにはなりました。


―絵のスキルをどのように模型に活かしてますか?

筆ペンで絵を描いていた経験が少しは役立っているのか?
イラスト風模型の筆塗りを始めた頃はそれほど辛くは無かったです。
普段から筆を全く使っていない方は苦労するのかもしれません。

あとは、絵のスキルというよりも
今まで見てきた、描いたことのある元の作品の影響が
筆塗りに現れるのかもしれませんね。
これは人それぞれになりそうですが。


―イラスト風塗装ですが、厚塗り表現にしたのは何がきっかけですか?

自分がイラスト風塗装の表現を厚塗りにしようと思ったのは
油絵に憧れみたいなものがあったという事と
今年2019静岡ホビーショーで今日さんと館長さんの作品を生で拝見したことです。

今日さんの繊細なイラスト風表現と
館長さんのどうやって塗っているのか判らない筆塗りを見たときに
同じ様な表現を行うのは無理だと痛感したので
それまでに少しづつ試していた厚塗りを自分のものにしようと決めたのでした。

なので、その直後に製作したSDCSのZガンダムは厚塗りしつつも
今までと表現を変えて塗った、自分自身に挑戦した作品でした。
GUNSTAに投稿したときに館長さんからコメントを貰えたのが本当に嬉しかったです。

2.GBWCファイナル作品について

―GBWC2019ファイナル作品の絵画風アトラスガンダムについてお聞きします。
題材をアトラスガンダムにしたのはどうしてですか?

これは…触れてはイケナイ部分の一つですが(笑)

実は地元のオモチャ屋さんのプラモコンテスト用に入手しました。
夏場の時期のプラモコンテストだったので
お題(従わなくても良い程度のテーマ)が「水」でした。

水をイメージするプラモを何個か入手したのですが
その中からアトラスガンダムを作ってみようと思いました。

ちなみにプラモコンテストの結果は…聞かないほうが良いですよ~フフフ~
(15作品くらいの中から下から2番目…
大型商業施設内のオモチャ屋さんのお客さん投票なので、
受けないと毎回こんな感じです…
それでも意地でイラスト風な作風で出し続けてます)

そのオモチャ屋コンテストに出すときに悩んだのが
自分でも結構よく塗れたので
GBWCに応募してみようかな~どうしようかな~と考えました。

お店のコンテストが終わって即座に引き取って
背景を新たに用意してGBWCに応募したのでした。


―絵画風として作ろうと思った理由はなんですか?

以前製作したSD νガンダムをCDサントラ風に塗ったときに
こういう表現をしてみたいな~という気持ちが出てきました。

塗り方は判らないのですが油絵に昔から何となく
憧れみたいなものがあったので、油彩ではございませんが
水性アクリル絵具(アクリルガッシュ)を厚塗りして
イラストと呼ぶべきか?ボックスアートみたいな塗り方も試すようになりました。

なので、背景や額を用意して絵画の様な演出できたらいいな~という考えから
アトラスガンダムを絵画の様に見立ててみました。


―制作でこだわった部分を教えてください。

全体の塗装は筆塗りの厚塗りなのですが
全てのパーツ・角度の陰影やグラデーションを付けました。

撮影するときに明るさの調整を行うと
白の色が飛んでしまうので(表現、あってますかね?)
アトラスガンダム本体は真っ白を使わずに塗りました。

ビームエフェクト部分も3~4色の色を重ねて
グラデーションになっているのですが…
多分、展示している時には見えません(笑)

背景の水中表現ですがプラ版に黒のアクリルガッシュを塗って
その上から水を描き加えました。ボックスアート参考です。
多分、青・白・黒の3色のアクリルガッシュを使っているだけの
約3時間クオリティですが巧く描けたと自分でも思いました。

プラ板の下部を湾曲させて、斜めにカットされている
ディスプレイケースに合わせてはめ込んでいます。

湾曲させた理由は、その下にアクションベースを仕込んで(プラ板に穴をあけ)
アトラスガンダムを支える支柱を出すためと
額の上方向から見ても背景とアトラスガンダムが
額の中に納まるようにしたかったからです。

補足でケース側面も背景と同じ様に塗りました。
(画像はGBWC応募1枚目になる画像です。やや上方向からのアングル)

ただ、GBWCファイナルの展示ケースだと設置箇所がかなり高い場所で
尚且つ作品には近づけないので斜め上方向からは
あまり見えなかったと思います。


―作る際に何かを参考にされましたか?

アトラスガンダムのボックスアートを参考にしました。
ポージング、プラ板で作ったビームエフェクト、そして背景ですね。

ただ、角度的にボックスアートを完全に再現は出来なかったので
正面・斜め上方向からの見た目になっております。


―制作してて難しかった点はありますか?

後からアトラスガンダムを製作した方からもコメントを頂きましたが
アトラスガンダムは黄色い塗り分け部分が全身に多く
その幅も1~2ミリなので…苦行でした(笑)
(今日さんの生配信動画を見聞きしながら塗っていたら
黄色い部分を塗り間違えたりしました)

更に僕の塗り方だと、その狭い箇所に厚塗りの色表現も加えるので本当に大変でした。

GBWCに出す際に久しぶりにアトラスガンダムを見たら
結構、イイカゲンに塗っていたり、はみ出していたりしたので
もっと丁寧に塗り分けしておけば良かったと後悔しました。


―絵画風アトラスガンダムの評判はいかがでしたか?

吉本さんの動画で紹介して貰いましたが
背景の水表現と布のディスプレイは、そういう手法にして良かったな~と思いました。

https://www.youtube.com/watch?v=0NmUPqFH3kM&t=2745s
吉本プラモデル部さんの動画











最初は紙を貼って後ろからディスプレイケースを見えなくしようと考えたのですが
(展示ケースは全面ガラス張りで丸見えになるので)
絵画の様な作品なので美術館に展示している…ように見えるような布を用意して
設営の時にまず布をガラス面に貼る作業から始めて
ケースも布で隠したのが結果的に良い演出となってくれました。

後、他のファイナリスト様から塗る表現を褒めていただけたのは
本当にありがたかったです。
経験のあるモデラー様だからこそ、筆塗りがどれだけ大変なのか
判ってくれるのかな…と。

ただ、今見直すと筆塗り表現が甘い部分が目に付きますし
好みの分かれる作品だったのかな…と思いました。

余談ですが、このアトラスガンダムの画像を使って
今回初めてモデラー名刺を製作しましたが
名刺屋さんやお世話になっている方に手渡すと
完全に絵としてしか認識していなかったので
イラスト風模型の良い表現が出来たのかな、とは思いました。


―どんな名刺なのか見せてもらってもいいですか?

名刺はコチラです。

元の画像がコチラです。
名刺サイズに合わせて額の下部を上に移動させる加工だけ行いました。

3.GBWC・コンテストについて

―GBWCに参加して印象的だった事を教えてください。

GBWCはファイナル進出という実感があまり無いまま迎えてしまった感じです。
(2次予選結果発表の日が台風19号が直撃しそうな状況で
気になりつつ予選結果を知り、嬉しいけど喜んで良いのか?
複雑な心境のままでした)

なので、当日になり展示ケースへの設置作業が始まった時
周り、特に隣の日本チャンピオンRe-taさんの作品が組みあがっていくのを見て
「コレはヤバイ、エライ所に来てしまった!!」
心構えも無く、作品のクオリティの差を痛感する事態になりました。

ただ、筆塗りの表現だけは頑張ったんだ!という
微かな努力だけがプレッシャーに負けずに済んだ…と思います。

恐ろしいクオリティの作品を作るファイナリストの方々ですが
お話しすると気さくで温和な方ばかりで
他の方の作品に対しても的確なコメントも多く
勉強にもなり、それが自分にとっては有意義で楽しい時間でした。

なので、翌週のGBWC表彰式は結果が判るというよりも
ステキな皆様とお会いできる楽しみの方が上回っておりました。
結果は…あの場に立てば(作品が並ぶと)
力の差を実感すると思いますので…ハイ。

あと、決勝の日に初めてお会いしたファイナリストの方が
まさかの同郷だったのが一番驚きました!!
(もう、ガンプラ関係無いですね…)

長くなりましたが
これもGBWCに応募しようと実行したからこその経験・体験なので
その一歩を踏み出せた事が全ての始まりだったのかもしれません。


―展示会やGBWC以外のコンテストには参加されましたか?

展示会は今まで参加した事がございません。
無所属・新人モデラーです。

イラスト風模型を作りはじめてから
イベントを盛り上げる、というつもりで地元のオモチャ屋さんの
プラモコンテストに作品を提出しております。

今年(2019年)の夏は色々な公式コンテストが開催されると知り
色々と作っては筆塗りしてコンテストに応募しまくりました。

結果、第4回MSアンサンブル祭の予選通過・ファイナル進出(40作品)
第3回デスクトップアーミー・カスタムコンテストで1次予選を突破出来ました。

両方のコンテスト共にキットを組み替えて改造するのがメインのコンテストなのに
キットは無改造でイラスト風の厚塗り表現だけで予選を通過できたのは
自分にとって凄く自信となりました。

本気でプラモ製作に取り掛かったのも比較的最近でしたし
腕ためしといいますか、何か結果が欲しいと思って
この時期は一心不乱に筆塗りしておりました。

でも、製作のタイミング的にはアトラスガンダムの方が先なのですね。

4.模型制作について

―模型制作をやってて、思い出深いエピソードなどありますか?

やはり、ガンプラ製作を5年中断させる結果になった
艶消しクリアースプレー白化失敗の出来事ですね(笑)

今では調べればプラモ製作の色々な事が判るので
もっとネットを駆使していればよかったのかもしれませんし
中断期間があったからこそ、本気でプラモ製作に取り掛かれたのかもしれませんので
失敗やガンプラを作っていなかった期間も無駄では無かったと思いたいです。

ちなみに、今ではエアブラシで艶消しクリアー仕上げを行っているので
幸いにも白化の失敗はございません(汗)
筆塗り全塗装しているので、サーフェイサーと艶消ししか
エアブラシを使っておりませんが…


―模型制作で得意な事、苦手な事、またその理由も教えてください。

苦手な事はやすりがけです!!
これは、本気で模型製作している時期が短いからかもしれません。

とはいえ、最近は便利な道具・工具が増えたので
ある程度、それなりに仕上げておりますが
パーティングラインを消すのが一番大嫌いです(笑)
こればかりは筆塗りの厚塗りでも誤魔化せません。

得意な事は…変な発想から作品を作る事…でしょうか?
GUNSTAに色々な問題作を投稿してます(笑)

あと、イラスト風模型を作ったことがある方ならば実感しているかもしれませんが
絵で表現できる事はプラモにも流用できるので
何でも出来そうな気持ちになります。

コアファイターをGUNDAM EVOLVEのロゴっぽく塗ったのは
評判も良かったです。


―その問題作、見せて頂いてもいいですか(笑

評判が良かったのは
ブリッツガンダム ミラージュコロイド塗装
https://gumpla.jp/other/183111 (外部リンク:GUNSTA)
まさか行くとは思っていなかったガンダムベースのある
ダイバーシティを背景に選んだという奇跡( ´∀`)


フィギュアライズバストのキラ
反対側をカガリで塗っちゃえばいいんじゃない?双子だし。
https://gumpla.jp/other/202114 (外部リンク:GUNSTA)


道民のスター
オオイズミヨゥッガイ
https://gumpla.jp/hg/297309 (外部リンク:GUNSTA)

酷い作品、結構ありますねぇ~。


―作品一体を制作するペースはどのくらいですか?

前に自分でも気になったので、何となくですが期間を考えた所
大物、シッカリと作りこむ作品は20~30日くらいでした。

キットはほぼ無改造で筆塗りの表現に力を入れているので
組む時間よりも筆塗りの時間の方に時間の比重が偏ります。
アトラスガンダムも20~30時間かかって塗っていました。

でも、一つの模型を塗り続けるのは辛いので
同時進行で他のキットを組んだり・塗ったりしていますので
時間的な感覚は曖昧です。スミマセン。

5.おわりに

―今後、技術面を向上させたい所はありますか?

基本工作を丁寧・スムーズに行いたいのは
模型製作に励んでいる皆様も同じかもしれませんが
やはり、自分の武器は筆塗りでの厚塗り表現なので
もっとクオリティを上げたい。という気持ちは常にあります。

自分が使用しているのは水性アクリル絵具のアクリルガッシュなので
コチラを徹底的に追求して色々な表現が出来れば良いな…と


―最後に、リューノさんにとってプラモとは?

僕が子供の頃はTVゲームも無く、ガンプラを作って遊ぶのが楽しみの一つでした。

楽しいと思って続けていたからこそ
GBWCというガンプラの大きな大会に出る事が出来ましたし
色々な方々と交流する事が出来たのだと思っております。

自分も数年前までは素組みにスミ入れ・艶消しスプレーで
プラモを仕上げるだけで満足しておりましたし
作るべき目標、最終段階、表現を選べるのも
プラモの楽しみ方だと思います。

やはり「ガンプラ(プラモ)は自由」なんですね。その一言に尽きます(笑)

楽しい事を続けられるって素晴らしい事ですよね。ありがたいです。

最後にですが、今回イラスト風塗装、その表現の発展の方法で
自分はGBWCのファイナルに進出させて頂きました。

勝手ながら、イラスト風塗装を行っている皆様の代表…
という気持ちでおりました。

おそらく、来年以降は僕が製作したアトラスガンダムの様な
筆塗りの表現や額を使った表現を行っても
ファイナルに進出するのが難しくなると思います。

それだけは先に出してしまい恐縮な気持ちではございますが
今回の作品以上のガンプラを製作しようという気持ちは
自分自身でも同じです。

来年、連続してのGBWCファイナル進出や上位入賞してこそ
初めて認められる様な気がしたのが今回の自分の体験です。
更に気を引き締めて新たな作品制作に励みます。

お世話になった皆様、この度はありがとうございました。

―リューノさん、今回はインタビューに答えてくださってありがとうございました!

リューノさんのtwitterアカウントはこちらです( https://twitter.com/ryunogarage

また機会を見て、他のモデラーさんにも
お話を伺ってみようかと思ってます。


それでは!


HG 機動戦士ガンダム サンダーボルト アトラスガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.) 1/144スケール 色分け済みプラモデル

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