これで出来る!HGCEストライクガンダムを使ってガンプラアニメ塗り講座
こんにちは。
今回のテーマはきっと気になる方が多いかなと思いますが、
「ガンプラアニメ塗り」の方法について
ご説明していきましょう!
twitter等見てても、やり方がわからなくてやりたくても出来ない、
という方が多いようなので
今回基礎的な事ではありますが塗り方について解説をしていきます。
今回の記事を読む事で、きっと
自分でもガンプラにアニメ塗りが出来るようになる!
かと思います。
解説の通りにやれば、このような作品が作れるようになります。
それではいきましょう!
1.アニメ塗りの工程
工程は以下の通りです。
ベース色(今回は塗りません)・部分塗装
↓
影色塗装
↓
ハイライト塗装
↓
スミ入れ
↓
エッジ線入れ
↓
つや消しコート
↓
完成
2.影についての解説
実践に入る前に、影の部分だけまずご説明します。
恐らくアニメ塗りが出来ない、という方は
影のつけ方がわからない、センスの問題、
と思ってらっしゃる方が結構いるのではと思います。
ただ、影のつけ方というのもある程度理屈というか
ルールがあるので、それに則っていけば
大丈夫です。恐れる事はありません。
2-1.影の入り方
そもそも影というのは、光の反対側に生じます。
そのため、影をどこに入れるか決めるには
光源の位置が重要となります。
例えば、このHGCEストライクガンダム。
これに影を入れるなら、まず光源の位置を決めます。
正面から見て左上(本体から見て右上)に設定します。
で、こちらが決めた光源の位置からストライクガンダムを見た視点。
本体のやや前側 右斜め上ですね。
この光源の視点から、見えない部分を塗りつぶしてみました。
この塗りつぶした部分、実はこれが影になります。
光源の視点から見て見えない部分は全て影となるのです。
つまり、この光源から見えない塗りつぶした部分を塗っていけば
自然な影を入れられるんですね。
本来は自然界には影の他に反射光というものもありますが
これを考慮すると難しくなるので、ここでは割愛しましょう。
でも、光源がこの位置だと
前側は自然なアニメ風のように見えますが、
後ろ側はこのように影一色になってしまうのでは?
と思った方もいるのではないでしょうか。
真面目に考えればそうなりますね。
これではほぼ影一色であまり見栄えとしては良くありませんね。
しかし、これは模型です。創作です。
影で塗りつぶされていて見栄えが良くない…と思ったなら
光源を増やして影になる部分を減らしてしまえばよいのです。
先ほどの光源の他に、本体後方斜め上にも光源を
設定してやります。
そうすると、このように後ろ側からの視点も加わり
そこから見えない部分を塗りつぶしたところです。
後ろ側にも光が当たり影の面積が減り
見映えが良くなりましたでしょ?
光源は一つしか使えないなんてルールはありませんし
見映えのためには辻褄あわせで
こういう光源をでっち上げてしまうのも全然アリでしょう。
影の入り方についての基本的な考え方はこのようになります。
2-2.影色について
では次は影色をどうするか?
今回はストライクガンダムという事で、
ベース色はトリコロールカラーとなります。
で、設定画を使って影色をこのように用意してみました。
影色は基本的にベース色と同系色の暗い色になりますが
このザクのように影色の色味を変える事で
見た目から与える印象も変える事ができます。
影色には青系や紫系も合うので
使ってみるのもいいでしょう。
また、真っ黒の影はアニメ用語で「BL影」と呼びます。
影にメリハリをつけたい時、重厚感・威圧感を出したい時に効果的です。
3.使う道具
では実践に入りましょう。
今回はこちらの道具を使用しました。
・水性アクリル塗料(+うすめ液、調色スティック)
・マジックリン、綿棒・ベビー綿棒
水で1:1に薄めたものをジェットオイラーに入れて使っています。
・平筆、面相筆
・黒のスミ入れ塗料
今回はMr.ウェザリングカラーを使用しています。
・マッキー、プロッキー、ミリペン、消しペン、消しゴム
エッジ線を入れるのに使います。
・つや消しトップコート
水性塗料を使うので上掛けのトップコートも水性です。
4.影色塗装
今回調色は行わずに、ビンの原色をそのまま使います。
影色には以下の色を使う事にします。
白の影色:ミディアムブルー
青の影色:ブラック
黄色の影色:カーキ
赤の影色:ハルレッド
グレーの影色:ブラック
フラットベースを混ぜると乾燥が早くなります。
この影色を使って、先ほど設定した斜め上の光源から
見えない部分を塗っていきます。
水性アクリルは隠ぺい力があまり強くないので、
ムラがなくなるまで何度も重ね塗りします。
重ね塗りしていると結構塗料がはみ出しますが
大丈夫。
マジックリンを使えば水性アクリルは落とせます。
綿棒にマジックリンを含ませてこすれば
はみ出した部分は消えるので、いくらでもやり直しできます。
はみ出しを恐れずガンガンいきましょう!
各部の影を塗ると、こうなりました。
5.ハイライト塗装
影は塗り終えたので、次はハイライトにいってみましょう。
ハイライトは影とは逆に、光源の方向に入ります。
先ほどの影だけ入れた設定画にハイライトを追加してみました。
アクセント的に明るい色がちょこちょこついてますね。
ハイライト色はベース色より明るめな色を選びます。
白のハイライトはこれ以上明るい色がないため使用しません。
青のハイライト色:みず色
黄色のハイライト色:ホワイト
赤のハイライト色:ピンク
グレーのハイライト色:ライトグレイ
このハイライトは影のように入れ方の法則が決まってる訳ではなく
光源の方向に向かってアクセント的に少々入れるくらいが
ちょうどいいでしょう。
パーツのカドにL字に入れ、先端を細くするとそれらしさが出ます。
ハイライトを入れる際は面相筆を使うと描きやすいですが、
描いた先端をシャープにしてやらないと
カッコいいハイライトになりません。
描いた後にマジックリン綿棒で調整してやるといいでしょう。
L字だけでなく、エッジ部分に線を入れるのもいいですね。
また、C面だけにハイライトを入れるのも効果的です。
さらにL字のカドに、白で点をチョンとつけてやると
ハイライトを際立たせる事ができますよ。
ハイライト入れは印象が激変するので入れるのが楽しくなるんですが
あまりやりすぎると明るい部分が多くなりうるさくなるので程々に…。
6.スミ・エッジ線入れ・つや消しコート
影とハイライトを入れ終えました。
次は普通にスミ入れを行いましょう。
スミ入れでモールドを黒くする他に、
各エッジにも線を入れていきます。
エッジには普通のエッジと逆エッジがありますが
逆エッジにはミリペン、普通のエッジは
このようにペンの腹を使って線を入れていきます。
エッジには、マッキーとプロッキーを使います。
なぜ使い分けるかというと、
マッキーは油性、プロッキーは水性。
プラ地に直に描く場合は油性のマッキー、
塗装地に描く場合は水性のプロッキーの方が都合がいいです。
マッキーは塗装地だとかすれたり、
プロッキーはプラ地だと乾きが遅くて
触った拍子に線が消えたりします。
プラ地なら、線がはみ出しても消しゴムでこすれば消せます。
恐れずどんどん描き込みましょう。
塗装地にはみ出したら…再度同じ色で塗ってリタッチしましょう。
描いてて、マッキーがかすれてくる事がありますが
そんな時はガンダムマーカー消しペン!
かすれたマッキーのペン先に消しペンの溶剤を含ませれば
なんと、書き味が復活するのです。
まあ、応急処置的な対応なんですが…。
これらを駆使して、全てのエッジに線を描き込みます。
なかなか大変ですがあと少し、頑張りましょう。
全てのエッジに線を描き込んだら、仕上げに
つや消しトップコートを吹きます。
水性アクリルで塗装してるので、
上掛けするコートも水性にしましょう。
トップコートが乾燥すれば完成です!
7.完成
フラッシュ撮影すると質感が変わり、イラスト感が増します。
本体と同様に、ライフル・シールド・
エールストライカーパックも塗ってみました。
装備させると光源視点から見えない部分が変わるため
本来なら影の付き方も変わってしまうのですが、
これは致し方ない所でしょう。
正確さを追求するなら、素体の状態か、
エールストライク状態かあらかじめ決めてから
影を塗った方がいいでしょう。
ヒジを回転させた時や、武器を持たせるか背面にマウントか選択、
可変機の変形など、パーツの向きが変わる状況によっては
影の位置に矛盾が生じてしまうので
ある程度固定ポーズになってしまいますね。
また、エッジがないキットはエッジ線が描けないので
イラスト感を影とハイライトメインで表現しなければいけなく
難易度が跳ね上がります。
まずはエッジが多い連邦系などのキットでやってみる事を
オススメします。
8.おわりに
今回はガンプラアニメ塗りの基礎的な解説でしたが
同じ要領でガンプラ以外のキットも塗れると思います。
影やハイライトの入れ方に関しては、
実際のアニメ作画やアニメ塗りイラストがとても参考になります。
よく見て研究し、作品に取り入れてみましょう!
この講座を参考にして作品を作ったよ!という方は
ぜひお知らせくださると嬉しいです!
僕のYouTube動画内でもぜひご紹介させて頂きます!
それでは!